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【ニュース】国交省/維持・修繕工事の多様な入契方式、組み合わせ運用の試行検討

【建設工業新聞 8月 23日 1面記事掲載】

 

 

国土交通省は直轄の維持・修繕工事で試行している多様な入札契約方式の効果を一段と高めるため、個別案件の目的や求める効果に応じて各方式を組み合わせて運用する方向性を示した。各地方整備局で試行実績がある八つの方式ごとに目的や効果を整理。有識者や建設業団体の意見も踏まえながら、各方式の最適な組み合わせ方を選定するためのフローチャートを固め、各地方整備局での試行に乗り出したい考えだ。

 

 

22日に開いた有識者会議「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の「維持管理部会」で説明した。

 

 

維持・修繕工事は1社応札が多く、不調・不落も発生しやすい傾向にある。担い手となる建設会社の中長期的な設備投資が難しい状況も背景に多様な入札契約方式が試行されている。同部会の前回会合では「フレームワーク方式」など企業グループを対象とする発注方式を拡大する方向性などを提示。各方式の使い分けのルール作りを求める声があったことも受け、より効果を高める取り組みとして今回の会合で各方式を組み合わせた運用を提案した。

 

 

選定フローのたたき台も提示。まずは地域や現場の課題を踏まえ、設計や仕様に施工者が関与する「ECI」や「設計工事連携型」、発注手続きを簡素化する「参加者確認型随契」や「フレームワーク方式」を選択。その上で、維持水準の向上や維持管理費用の削減、長期的な契約を指向する場合は「長期性能保証」や「性能規定方式」、地域企業の活用や担い手確保を目的とする場合は「地域維持型JV」や「事業協同組合」を組み合わせる流れとなる。

 

 

会合では地域建設会社の立場から、採算面などで維持・修繕工事の条件が厳しいため、受注を希望する建設会社が「いない」現状を考慮した選定フローにする必要があるとの指摘があった。合わせて地域企業がより協力、協調できるような枠組みの充実を求めた。

 

 

選定フローの出発点として「維持工事」「修繕工事」「災害対応」の三つに分類し、それぞれのニーズに沿った形でフロー作りを進めるべきとの有識者の意見もあった。組み合わせ以前に各方式が個別に抱える課題に向き合い、より現場で使いやすく効果を発揮できるよう改善を求める声もあった。

 

 

 

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出典元:wisePDS

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